スライサーの選択項目を使えるDAX関数(SELECTEDVALUE)

SELECTEDVALUE 指定した項目 スライサー 条件計算DAX関数
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PowerBIやpowerQueryで、スライサーで選択した項目をDAX式に使いたいときがあります。そんなときに指定した項目を使えて超便利な「SELECTEDVALUE」関数を解説します!

【この記事で分かること】
・SELECTEDVALUE関数の使い方
・SELECTEDVALUE関数で指定した項目を設定

 動的なタイトルやテキスト表示ができる
・指定した項目を使った条件計算
・2つのスライサーで選択した項目同士を比較し計算

★テンプレコードもありますので、ぜひご参考ください!

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スライサーで指定した項目を使えるSELECTEDVALUE関数

スライサーなどで指定した項目を使えるSELECTEDVALUE関数を使って、下記動画のように複数スライサーに対応したダッシュボードを作成していきます!

このように、スライサー同士で比較したい場合や、指定した項目のみで計算したい場合などに使えます。非常に応用がきくDAX関数です!

[参考]
▶PowerBIでスライサーの設定方法(複数選択、連動、階層の設定)
▶PowerBIでスライサーの空白を非表示にする方法

SELECTEDVALUE関数の構文

SELECTEDVALUE関数は「指定した項目をDAX式で使える」と覚えておけばOKです。
・スライサーで選択した項目をDAX式で使いたい
・選択した項目で条件計算をしたい
場合に使える、応用性が高いDAX関数です。

【SELECTEDVALUE関数】構文
 SELECTEDVALUE(<columnName>[, <alternateResult>])

 columnName
 alternateResultは省略可能ですが、エラー時に返す値を指定できます。

つまり
= SELECTEDVALUE(指定したい列,エラー時に返す値)
指定したい項目の列を入れればOKです。基本的には1つの値が選択されている場合に、その値を取得し、単一の項目や値を扱うのに便利です。

参考:Microsoft Docs SELECTEDVALUE関数

それでは、実際のデータで具体的に使い方を解説していきます。

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スライサーで指定した項目を動的に表示

データの前提は下記です。
・購入データ(製品名、売上がのったデータ)
・選択1データ(スライサー1用の製品項目)
・選択2データ(スライサー2用の製品項目)

・購入データ

取り込みデータ 購入データ

・選択1、2データ
今回はスライサー指定用に、同じ項目データを2つ別で取り込んでいます。

今回は、それぞれが独立した状態で項目を選択したいので、各データのリレーションは組んでいない状態です。

これらをPowerBIに取り込み、まずはSELECTEDVALUE関数を使って「カード」にスライサーで選択した一つの項目を動的に表示させていきます。

①各1、2のスライサーの設定
選択1、2データから、製品項目別のスライサーを設定します。

PowerBI スライサー SELECTEDVALUE

②SELECTEDVALUE関数で指定した項目を取得するメジャーの作成

選択1データの製品から選択したものを表示したいので、下記のようにメジャーを作ります。

選択1項目 = SELECTEDVALUE('選択1'[製品])
SELECTEDVALUE関数 メジャー 指定

③作成したメジャーをカードに設定

作成したメジャーをカードに入れれば、完成です!

SELECTEDVALUE スライサー 選択項目

SELECTEDVALUE関数でスライサーで選択する列を指定すれば、その項目が取得できる!

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指定した項目を使った条件計算

次に、SELECTEDVALUE関数で指定した項目を使った条件計算をしていきます。下記動画のように、スライサーで指定した項目の売上合算ができます

①SELECTEDVALUE関数×CALCULATE関数で指定した項目を使った条件計算

今回はExcel関数のSUMIFSにあたる条件付きの合計計算がしたいので、CALCULATE関数を使います。

選択1売上合計 = CALCULATE(SUM('購入リスト'[売上]),
              FILTER('購入リスト','購入リスト'[製品]=SELECTEDVALUE('選択1'[製品])))
SELECTEDVALUE関数 条件計算 スライサー指定

・CALCULATE関数で条件付きの合計を指示
・FILTER関数で条件範囲を設定
・SELECTEDVALUE関数でスライサーの選択項目を指示

する構造になっています。つまり、スライサーで選択した項目だけの売上合計を計算するメジャーになります。

[参考]
▶CALCULATE関数で条件付の合計や平均の計算
▶条件付きのカウント(CALCULATE関数×COUNT関数)
▶FILTER関数でテーブルを抽出した条件設定

・SELECTEDVALUE関数
・CALCULATE関数
・FILTER関数
と組み合わせれば、指定した項目を使った条件計算ができる!

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2つのスライサーで選択した項目同士の比較計算

作成した、選択データ1、選択データ2に該当するメジャーを使って、テーブルで差分計算をしています。

これで、SELECTEDVALUE関数を使って、各スライサーに対応したテーブルができました。

同様に期間スライサーで比較すれば、任意の期間での比較グラフやテーブルを作成できます!

[参考]
▶PowerBIでテーブル作成、条件付き書式の設定

SELECTEDVALUE関数まとめ

今回はPowerBIで、選択した項目をDAX式、メジャーに指定できる「SELECTEDVALUE関数」について説明しました。

【SELECTEDVALUE関数まとめ】
・スライサーで指定した項目を使える
 =SELECTEDVALUE(指定したい列)で指定する!
・指定した項目を使って条件計算できる
 CALCULATE関数と組み合わせれば、選択項目の条件計算が可能!
2つのスライサーで選択した項目同士を比較計算

 任意で設定したスライサー同士の比較ができる!

非常に応用性が高いDAX関数ですので、ぜひマスターしてみてください!

DAX関数まとめ、PowerBI、powerQueryのまとめは、下記をご参考下さい!

▶よく使うDAX関数まとめ

▶powerQuery、パワーピポット、使い方まとめ

PowerBI 便利機能9選、学習方法の紹介

【PowerBIのおすすめ勉強法】
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【PowerBIのおすすめ参考本】
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