新薬投資のロイヤリティーファーマ(RPRX)の決算・業績分析です。
Royalty Pharmaのビジネスモデルは、
「将来巨額の売上を生み出しそうな薬を開発している会社や研究所に、研究費を支払って投資し、そこからリターンを得る」
というものです。「決算」、「営業CFマージン」、「配当」目線で、過去の決算や業績も振り返りながら評価していますので、ぜひご参考にして下さい。
ロイヤリティーファーマ(RPRX)とは?
ロイヤリティファーマは、製薬企業や大学の研究室などに投資として研究費用などを肩代わりし、その医薬品が完成した場合に、売上の一部を一定期間”貰い続ける”ビジネスモデルです。
「じっちゃま」こと、広瀬隆雄氏はロイヤリティーファーマのことを過去にTwitterで

少数精鋭の腕利きの社員が、有望な新薬候補に相乗りして、投資のリスクを一部負担する代わりに、その新薬の完成後に売上高の一部をロイヤリティとして受け取るビジネスモデル。

普通、個別銘柄に集中投資するのはよくない。
でもロイヤリティー・ファーマは、60くらいある特許の投資信託だと考える事が出来る。
つまり自然にリスク分散できている。
特許収入を左団扇で「チャリン、チャリン」と集金するだけのお仕事。
とご説明されていました。研究費に莫大なお金がかかる医療品開発を潤沢なキャッシュで投資し、リターンを得るという何とも、腕利きの社員でないと成り立たない企業ですね。
【ロイヤリティーファーマの強み・メリット】
・60くらいある医療品で分散されたポートフォリオ
ブロックバスターと呼ばれる利益の大きい大型の医療品も多く抱えています。
じっちゃまも言われるように、投資信託的な観点でリスク分散もできています。
・配当も出している
潤沢なキャッシュから配当金も出しています。また増配もしています。
・高いシェア
医療品ロイヤリティ市場でRPRXは50%以上とシェア一位。
5憶$を超える大型案件のシェアもダントツ。
・高度な専門性
2020年にIPOされた新規銘柄ですが、RPRXは医療業界の投資実績が20年以上
実績×専門性が必要で、他の企業の新規参入が難しい
【ロイヤリティーファーマの弱み・リスク】
・大型ロイヤリティ切れ
ロイヤリティ、つまりお金を貰える期間が切れると収益は減少します。
新たな柱を立てれるか、大型ロイヤリティの期限が切れるのが先か。
・専門家に大きく依存
メリットでもありますが、目利きの専門家がいないと成り立ちません。
管理契約していますが、その専門家がいなくなれば業績に影響を及ぼしかねません。
・そもそも製薬業界がリスクが高いビジネス
開発費は高いかつ、10年以上の治験を重ねた結果、没になることも…
ただ、実績のある専門家がいるRPRXが強い部分であるとも言えます。
ロイヤリティーファーマ(RPRX)の決算
それでは、RPRXの決算結果をチェックしていきましょう。チェック項目は下記です。
【決算チェック】
下記①②③全てが〇ならば「良い決算」として過去の四半期決算を振り返っています。
いつもならば、EPS、売上高で決算結果を判断しますが、ロイヤリティーファーマは、消費財やサービスを提供するような企業とは全く異なるビジネスモデルですので、判断基準が違います。
修正キャッシュレシーツ Adjusted Cash Receipts(ACR)が”売上高”に相当
non GAAP 修正キャッシュフローAdjusted Cash Flow(ACF)が「利益」に相当
※ACRから人件費などの営業費用、金利コストを引いた値がAdjusted Cash Flow(ACF)
No. | チェック項目 |
① | ACRがコンセンサス予想を上回る |
② | ACFがコンセンサス予想を上回る |
③ | ガイダンスがコンセンサス予想を上回る |
じっちゃまこと(広瀬隆雄氏)やウィリアムオニールの本を参考に、テンバガーを発掘するために重要な項目を分析しています。
◆MarketHack流 世界一わかりやすい米国株投資の技法 著:広瀬隆雄
◆オニールの成長株発掘法 著:ウィリアム・J.オニール
過去からの決算結果
RPRXの四半期決算を振り返っています。決算はIPO後全て「良い決算」と”これでもか”と良い決算を出し続けているテンバガー候補と言えます。
※①ACR、②ACF、③ガイダンス>コンセンサス(市場)予想のチェック

【RPRX 今期決算】※2023/11/8
・売上高に相当するACRは+7%
・利益に相当するACFは+8%
・通年ガイダンスは今期も引き上げ
下記☟で40弱のグロース株の決算まとめをしています。
過去からの決算成績や次回決算日をご参考下さい!
▶米国グロース株の過去からの決算成績まとめ
▶GAFAM+Tの決算結果まとめ
☟各個別銘柄の詳細分析はこちらをご参考下さい!
▶各グロース株の詳細分析ページ
▶GAFAM+Tの詳細分析ページ
【決算まとめ】
①ACR、②ACF、③ガイダンス共にクリア
次回決算日
次回決算日はinvesting.comでは
2024/2/14
となっています。まだ公表されていませんので、あくまで次回決算日の目途になります。決算結果は本サイトで更新していきます!
ロイヤリティーファーマ(RPRX)の営業CFマージン
続いて、RPRXの営業キャッシュフロー(CF)マージンです。
営業CFマージンの調べ方と詳しい説明は下記☟でしていますので、ご参考にして下さい!
▶営業CFマージンの調べ方(テンプレ公開中)
【営業キャッシュフローマージン】
下記2点をチェックし、評価しました。
No. | チェック項目 |
④-1 | 営業CFマージンは15%以上あるか? |
④-2 | 営業CFマージンは右肩上がりか? |

※こちらもACRで判断してみたいですが、正しい分析にならないので、通常通り売上高で算出。
④-1営業CFマージンは15%以上あるか?
96%と基準の15%を大きく上回っており、非常に効率的にキャッシュを生んでいる企業です。ほぼ、経費は目利き集団の人件費のみで、リターンでお金を稼いでいる感じですね。非常に体質の良い、強い企業と言えます。
④-2営業CFマージンは右肩上がりか?
高い水準で横ばいで問題ないと言えます。
こちらはそのそもが高すぎるので右肩上がりかは評価対象になりませんね…
【営業CFマージンまとめ】
非常に効率的にお金を稼ぐ企業
ロイヤリティーファーマ(RPRX)の配当
RPRXの権利落ち日と配当金の推移は下記の通りです。
・配当金の推移

増配もしており、配当利回りは2.9%まで上がっています!
・配当利回りと配当性向
権利落ち日 | 配当($) | 利回り |
2020/11/19 | 0.15 | 1.45% |
2021/2/18 | 0.17 | 0.69% |
2021/5/19 | 0.17 | 1.17% |
2021/8/19 | 0.17 | 1.65% |
2021/11/18 | 0.17 | 1.57% |
2022/2/17 | 0.19 | 1.76% |
2022/5/19 | 0.19 | 1.81% |
2022/8/18 | 0.19 | 1.68% |
2022/11/17 | 0.19 | 1.79% |
2023/2/15 | 0.2 | 2.11% |
2023/5/18 | 0.2 | 2.43% |
2023/8/17 | 0.2 | 2.69% |
2023/11/16 | 0.2 | 2.91% |
RPRXの配当月は4回あり、
3月、6月、9月、12月 に貰えます!!
配当金が欲しい方は上記の権利落ち日に株をもっていれば貰えます。
チェックしておきましょう!
配当月、権利確定日、権利落ち日などの調べ方は下記をご参考下さい!
▶【配当日の調べ方】権利確定日、権利落ち日の調べ方
配当金の管理は☟をご参考下さい!Googleスプレットシートでテンプレートを公開しています!
▶Googleスプレッドシートを用いた配当金管理(テンプレ公開中)
ロイヤリティーファーマ(RPRX) 銘柄分析まとめ
ロイヤリティーファーマの決算はIPO後ミス無しのテンバガー候補と言えます。また、営業CFマージンは脅威の90%越えで非常に効率的にお金を稼ぐ、キャッシュ潤沢な企業です。配当視点でも、増配を続けており、今後も潤沢なキャッシュから増配することも予想できます。
【RPRXの分析まとめ】
◆決算
IPO後、ミス無しの全て「良い決算」
◆営業CFマージン
効率的に稼ぐ、体質の強い企業
◆配当
増配もしており、配当利回りは3%弱まで向上
ビザみたく、じりじりと上昇していくと良いですね!
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最後まで見てくれてありがとうございました!!
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