今回はPowerBIで積み上げグラフに折れ線グラフを追加した、複合グラフの作成方法を紹介します。
はじめに
まず初めに、データのインポートから積み上げグラフを作成した状態を想定します。
- PowerBIの説明やインストール手順は↓こちら
- サンプルデータを取り込み(インポート)、積み上げグラフの作成
こちらの続きになります!
【PowerBIで業務効率化】
★私も会社のExcelやcsvのデータをとりあえずPowerBIに入れ込んで、
見える化させてます。そのまま打ち合わせや説明資料に使っています。
製品別に見るとどうなんだっけ?/過去の売上がどうだったんだっけ?
などの上司からの急な要望にすぐに回答でき、説明用にもめっちゃ便利です。
★今までのExcelデータを貼り付けてグラフの体裁を整えたり…
ムダな時間を本当に短縮できます!
ゴールの確認
前の回では、青線内の積み上げグラフまでを作成しました!
今回は、青線内の赤色折れ線グラフを利益率として第二軸に追加していきます!
【今回のゴール】
積み上げグラフに利益率の折れ線グラフを追加
データの確認
まずは、「フィールド」を見て、前回取り込んだデータとPowerBI内で追加した列を確認していきます。
利益や売上高はあるが、”利益率”がありません。
ないなら利益率の列を新たに作っちゃえばいいんです。
利益率 = 利益 ÷ 売上高
前回のパートで”年月”列を追加し、(年/月)の形に変更しました。
これと同じ要領で、利益率の列も追加していきましょう!
◆データ列の追加(利益率)
それでは”利益率”の列を関数を用いて追加していきます!!
まずは、編集画面(データ画面)にするため、下記の表みたいなアイコンをクリック!
すると、取り込んでいるデータが表示されます!
ここでどの列でもよいので、列を選択して「右クリック」→「新しい列」をクリック
”利益率”の列を追加させていきます!
上部の「列=」という場所に関数を追加し、列を作成します!
(ここの関数のことをDAX関数と呼ばれます)
利益率 = DIVIDE(‘生データ'[利益],’生データ'[売上高(割引後)])
この場合、
・列名:利益率
・DIVIDE:割り算をする関数。前半が分子で後半に分母が入ります!
DIVIDE関数については下記をご参考下さい!
https://docs.microsoft.com/ja-jp/dax/divide-function-dax
・’生データ'[利益]:利益列を指定。「’」を押すと列の候補が出ます。
・’生データ'[売上高(割引後)]:売上高(割引後)列を指定。「’」を押すと列の候補が出ます。
つまり、DIVIDE関数を使って、利益率の計算をさせた列を作ってね!って指示を出しています。上記を売ってエンターを押すと、”利益率”の列ができ計算された値が表示されます。
↑利益率がきちんと計算されていますね!
このように、データに欲しい情報が無くても、元のデータから列を作っちゃえばいいんです!一回つくっておけば、データが更新されると、ここももちろん自動計算されます!
PowerBI データの書式変更
◆書式の変更
利益率なのでパーセント(%)表示させたいですよね…
これはデータの書式を変えればOKです!簡単です!
変えたい列名”利益率”を選択(クリック)します。
「列ツール」→「書式」→”全般”から”パーセンテージ”に変更します。
パーセント(%)表記に変わりました!
小数点2桁なのが見にくいので、小数点無しに変更しましょう。
「2」→「0」にすると…
小数点無しに変わってくれました!
これで、利益率のデータ追加は完成です!
PowerBI 積上グラフに折れ線グラフの追加
”利益率”の列ができたので、グラフ画面に戻って今の積み上げ縦棒グラフに、折れ線グラフを追加していきましょう!
まずは、グラフ画面に戻ります!
今のグラフは↓ですね!
このグラフは「積み上げ縦棒グラフ」で作成されているので、「折れ線グラフおよび積み上げ縦棒グラフ」に変更します。グラフを選択し、”視覚化”の積み上げグラフのアイコンを折れ線が入ったアイコンに変えるだけです!
すると、”線の値”をフィールドから入れることができるようになります。
ここにさっき作った”利益率”を入れてやります!
これでグラフにも利益率の折れ線グラフが追加されました!
いやいや、利益率が2000%とかおかしい値になってる!!!
デフォルトでは月の合計値が入るので、その月の利益率の合計が入っちゃってます。。。
これを「合計」→「平均」に直していきましょう!
追加した利益率の↓の赤枠部分を押すと、選択画面が出ます。
今は「合計」が選択されているので、「平均」にしていきます!
自分がどの計算値を表示させたいのかを決めて選択すればOKです!
(月の合計を表示させたいのか?平均を表示させたいのか?)
最大値や平均に変えてみて色々とグラフを確認してみると面白いですよ!
これで月平均の利益率として折れ線グラフが追加されました!
後はグラフの体裁を整えれば完成です!
軸や色の調整をしていきましょう!
PowerBI グラフの体裁を整える(書式変更)
それではグラフの体裁、書式を整えていきましょう!
体裁を整えるには、整えたいグラフをクリックした後に、書式アイコン(ローラーみたいな絵)をクリックします。ここで色々な書式設定ができます!
◆データラベルの編集
データラベルを編集していきましょう!
データラベルが「オフ」→「オン」に変更して修正していきます。
今回はデータラベルの下記を変更しました。
・テキストサイズ:10ポイント
・背景表示:オン 背景色:白色
・系列のカスタイマイズ:オン⇒”利益率の平均”を選択 背景色:黄色
このようにデータラベルの中で、個別に選択してラベルをつけるか、背景色をどうするかの選択ができます!
◆折れ線グラフの色変更
折れ線グラフの色が目立たないので赤に変えていきます。
「データの色」をクリックすると色が変えれます!今回は利益率の平均の色を赤色に変更しました。
◆折れ線グラフへのマーカー追加
「図形」をクリックすると、マーカーの表示がオン/オフできるようになっています。
オンにして、マーカーサイズを「10」に変更しました。
この設定で↓になりました!
◆軸の範囲変更
第2軸の利益率ですが、20%くらいから表示されており、0%から表示させたいですよね。
「Y軸」→「セカンダリの表示をオン」→「0を配置するをオン」で第2軸が0%から表示されるようになります!
完成です!!だいぶ見やすいですね!!
このグラフにスライサー機能を追加しておけば、項目別の売上高や利益率がワンクリックで分析できます。スライサー機能の設定方法は、下記の記事をご参考ください!
▶PowerBIのスライサー機能でグラフにフィルターをかける
PowerBI グラフの更新方法
データが更新された場合は「更新」をクリックすればOKです!
例えば、使用したサンプルデータは14/12までですが、15/1以降のデータが追加された時にこの「更新」ボタンさえ押せば、勝手にグラフが更新されます!!
おわり
これで、
・売上データの取り込み(インポート)
・各月の国別売上推移の積み上げグラフ作成
・利益率として折れ線グラフの追加
が完成しました!これを作っておけば、データが更新されても、更新ボタンを押すだけで勝手にデータが育っていきます!めちゃくちゃ業務効率化になります!
PowerBIの必須機能9選とDAX関数まとめは下記をご参考ください!
最後まで読んでいただきありがとうございます!
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